Greeting
釧路市が誕生して以来百余年、このまちは海と大地に支えられ、豊富な資源と美しい自然、都市生活の利便性を兼ね備えた北の玄関口として歩んできました。太平洋に面した釧路は、全国有数の漁港として発展し、サンマやサケ、スケソウダラなど豊かな漁業資源によって栄えました。石炭産業もまた、近代日本を動かす力をこの地から供給し、釧路は「産業と海のまち」として北海道を、日本を支えてきたのです。
しかしその道のりは決して平坦ではありませんでした。漁業専管水域 200海里による漁業資源の減少、水産加工業の衰退、炭鉱の合理化・閉山による関連産業の縮小は経済を揺るがし、釧路市の人口は1980年代の22万人をピークに減少局面へ入り、人口減少・少子高齢化、さらには首都圏への流出という構造的課題は、今なお私たちの前に立ちはだかっています。
逆境の中から歩みを進め、苦難を越え未来に向けて挑戦・再生を繰り返してきたのが、くしろというまちの歴史です。くしろの魅力は、産業の力だけではありません。戦後に生まれた炉端焼きは、港町ならではの食文化として市民に愛され、訪れる人々を温かく迎えてきました。炭火を囲み、魚介を分かち合い、語らい合う炉端の文化は、くしろの人情と絆を象徴するものです。さらに世界三大夕日に数えられるくしろの夕日、幻想的な霧、そして雄大な湿原。これらはすべて、くしろが世界に誇るかけがえのない価値です。海と大地に育まれ、人の絆で乗り越えてきたくしろ。その歩みはこれからも続きます。
令和8年度、私たちは「初志貫徹~兆しを捉え道なき道を切り拓く~」という覚悟を胸に、地域のため今やるべき挑戦に踏み出します。少子化対策、長期滞在者や移住者の受け入れ、スポーツ振興、観光産業の活性化、地域の未来を託せる人材育成、いずれも継続した取り組みが不可欠です。こうした課題があるからこそ、YEGが存在する意味があり、メンバーがそれぞれの役割を持ち、挑む意義があるのです。
地域課題解決の兆しを創り出すために、まちの声に耳を傾け、広く集め、机上の議論ではなく、まちと会話しながら前に進む。誰もが公平に利益や豊かさを得られ、実感できる仕組み・地域づくりを形にすることが我々の使命です。
前進するのも一緒なら、苦労を背負うのも一緒です。仲間とともに悩み、語り、汗を流し、そして喜びを分かち合う。その絆こそが釧路YEGの最大の力です。私たちは初志貫徹の精神で活動の「意味」「目的」「特性」「価値」「関係」などの本質を見抜き、強い意志をもち行動へと変え、貫き通す集団へとYEGを進化させます。
釧路YEGは「まちと会話し、まちを動かす」存在であり続けます。
YEGは単なる交流団体ではなく、単なる提言組織でもなく、青年経済団体です。経済団体の社会的役割は経世済民活動であり、新たな価値という明確な成果をもって行動していきます。
YEGだからできることがあります。そしてYEGだけではできないこともあります。同じコミュニティをもつ同志と共に、時には共創しながら地域の課題解決に挑戦し、新しい価値を創造していくこともあるでしょう。困難に立ち向かい諦めず挑み続ける姿勢こそが信頼を育み、このまちの未来を支えるのです。
霧の街のように繋がりを奥深く、そして夕日のように力強く輝きながら、まちを照らし、仲間とともに進んでいきましょう。
くしろの未来は、過去の延長線上にあるのではなく、私たちの挑戦によって切り拓かれるものです。人口減少や産業構造の変化という現実を直視しつつも、DXやAIといった新たな可能性も積極的に取り入れ、地域資源と融合させることで、次代を担う若者が誇りを持って暮らせるまちを築いていかなければなりません。子どもたちが夢を描き、若者が挑戦し、大人が支える。その循環こそがくしろの持続可能な未来をつくるのです。
歴史と文化を受け継ぎ、まちを誇りとし、未来を拓くのは私たちです。くしろと真剣に語り合い、行動し、新しい道をつくり、その強い意志を貫き通す一年、釧路YEGの会長として先頭に立ち行動していきます。
令和10年、 第48回日本商工会議所青年部全国大会北海道大会「くしろ大会」を、この雄大な北海道・くしろの地で開催いたします。助け合い、支え合い、生き抜いてきたこの地には、人と人とのつながりを何よりも大切にする文化が根付いています。その絆こそが、釧路YEGの原点であり、最大の力です。全国大会の開催は、私たちにとって極めて大きな挑戦です。未経験の課題や困難に直面することもあるでしょう。しかし、私たちは「この地で全国大会を成し遂げる」という初志を胸に、最後まで決してぶれることなく、貫き通す覚悟です。大会の成功には、メンバー一人ひとりの力はもちろん、すべてのYEGの仲間たち、親会、OB・OG の皆さま、行政、地域の皆さまとの連携が不可欠です。世代を超え、立場を超え、人と人とが想いで結ばれるその結束力こそが、くしろでしか成し得ない全国大会を創り上げます。北海道の大地、くしろの誇り、そして人の温もりを全国へ。令和8年度は初志貫徹の精神で、くしろだからこそ実現できる記憶に残る全国大会を創り上げていくためにも、メンバー皆様と共にStart Upの年度にしていきます。
兆しを捉え道なき道を切り拓く旗手、それが私たち釧路YEGです。